車買取店の内情

【車の売却】なぜ買取店は早期の手放しを進めるのか【プロがガチ解説する】

投稿日:2015年10月10日 更新日:

では続いてのお題。

「なぜ早期の手放しを進めるのか」について詳しく解説していきます。

 

まず買取店スタッフが商談時に意識する重要項目が4つあります。

 

・動機

 

・時期

 

・決定権

 

・金額

 

全て文字通りですが一応補足説明を。

 

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動機とはまさに売る理由ですね。

乗り換えなのか、不要になっての手放しなのか、細かく言えば転勤なのか引っ越しなのか・・・

動機を聞いて

 

いやー買ったはいいけど実際の価値がどれくらいか知りたくってさ・・・ハハハ。

 

売る気はないんだよね売る気は。

 

こんな話を最初に聞ければ時間を掛けて商談をする必要が無くなるため、とっととお帰り頂く準備を進めるわけです(笑)

 

 

さて、重要なのはこの順番。

商談にかなり慣れている営業マン以外は基本この流れに沿って商談を進めていきます。

というのも動機を聞くと、自然と手放しの時期の話に触れることが出来るからです。

 

例えば乗り換えとなれば入れ替えが前提なのか、車は何台所有しているのか、通勤で使っているのか、先には手放せないのか・・・

 

引っ越しということであれば、いつ引っ越すのか、それまで車は使うのかと、皆さん理由があった上で時期を決めていくため上手くそこに誘導していきます。

 

と言ってもこれはユーザー側に取ってはあまりデメリットではありません。

 

以前記事(車をいつ売るのかはっきりさせよう)にした通り、手放しの時期に関しては本当に金額に影響が出てしまう可能性があるため、プロの意見も含めた相談はした方がいい部分です。

乗り換えとなれば納車されたタイミングで手放すのが基本だろうと思っていても、実際車を使用するのが週末程度であれば、別の交通手段を使った方が得なことも多々ありますからね。

 

もちろん買取店にもメリットはあります。

通常金額がまとまった段階で契約書の取り交わし ⇒  事前に取り決めた日程で車の預かり

 

契約とは金額の固定をするということですので、そこから契約車両の相場変動が起きてもユーザー側に過失が無ければ約束の金額を支払わなくてはいけません。

 

ある意味ユーザー側は契約をした段階で金額は基本的には守られる物となります(基本的にはですよ基本的には)

なので日数が経過すればする程、買取った側のリスクだけが増す一方。

 

だったら早く車ください!

 

となるわけですね。

 

 

その他契約書の取り交わしを行っても、車を預かってなければまだ動けてしまうためキャンセルの不安が付きまとう。

毎月のノルマがあるため月内に売り上げを立たせるために入庫促進。

こんな裏事情もあったりします。

 

 

しかし一番大きいのは

 

日程が先々ですとそもそもの買取りが出来ない。

 

この部分です。

 

いくら車の価値が水物だったとしても、買取店である以上2週間程度であれば金額固定に踏み込みます。

 

しかし問題はここから。

通常乗り換えなんかで新車を買うと納期は1~1ヵ月半くらいが平均かと思います。

 

しかしこの期間、ユーザーが考えている以上に買取店に取っては長い期間と受け止められます。

 

1ヵ月以上の金額固定は会社と車の内容によっては行うというところですが、2週間以内のようにどんな車でもとはいきません。

もちろん価格帯が底値になっていればなにも問題ないんですけどね。

嬉しくはないでしょうが半年後でも1年後でも0円は0円ですから・・・

 

安い金額ならいくらでも契約⇒金額固定と入りますが、全てがそんな状況に持っていけるわけではありませんから、自店の代車を貸したり、時にはマイカーを貸したりと日程に対してシビアになるわけです。

特に担当する営業マンは車を買い取ってなんぼの世界。

 

まずは自分が買取れる土台作りのために日程を縮めて貰う作業を行うわけです。

 

まぁ特定の時期以外は双方にメリットのあることなので積極的に時期については話し合っていいと思いますよ!

 

 

 

そして冒頭で順番が重要とお伝えしましたが・・・

買取店は買取りが出来る状況にあるユーザーなのかを商談をしながら判断しています。

 

順番に 

動機 ⇒ 時期(決定権) ⇒ 決定権(時期) と話しを進めていき、全てがクリアになって「売れるお客様」と分かると金額の話に入るのです。

 

 

 

つまりは・・・

 

この流れでクリアにならない部分があれば

 

まともな金額は出てこないということになります。

 

 

 

 

例えば

車はもう契約したので売る気はある。というか駐車場の兼ね合いで売るしかない。

納期は1ヵ月半くらい見て貰えばと言われたが具体的な日程はまだ出てきてない。

車は1台だけ、通勤で使っているし、場所柄公共の交通機関を使うことも難しい。

乗り慣れた車でないと妻が不安なため、代車と早期に入れ替えるのは厳しい。

交換しても納車前の1週間くらいが限界だ。

 

商談の中で動機から時期に話が移り、こんな結果になったとします。

 

 

買取店側は

実際の言葉「ディーラーさんの下取りよりは高く出来ると思いますけど時期次第ですね!」

心の声「時期がはっきりしないのでは、今金額を伝えたところで参考数値だけの噛ませ犬になってしまう・・・」

こういった返答になるということです。

 

掘り下げて値段がどれくらい上がる可能性があるのか、または最悪でもどれくらいはいけそうなのか。

ユーザー側が知りたい金額の情報を確認しても、以前の記事のようなことを考えているため返答が適当になります。

 

 

 

しかしこの結果が例えば

車は1台だけだが頑張ってくれるなら電車に乗って通勤しても構わない。

その場合荷物整理があっても1週間以内に手放しが可能だ!

 

こんな返答だったとすると、この「時期」がクリアになり次の「決定権」に話が移っていきます。

次回は決定権についてご説明したいと思いますが、相手が何を考え何を望んでいるか。

知っているだけでも動き方がまったく異なります。

 

しっかり知識を増やし車の売却に望んで頂きたいっ!!

 

  

 

 

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ブロガー&カーコンサルタントとして、いかに損をせずに車と向き合っていけるかを色々な視点から解説しています。

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