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過去一番極悪だなと感じた商談をご紹介する

投稿日:2018年12月25日 更新日:

私からのしょうもないクリスマスプレゼント。

 

本日は過去におこなった商談の中で、私が一番極悪だなと感じた内容、やり方をご紹介します。

 

ただ初めに言っておきますと、私は特別凄い営業マンではありません。

どちらかというと理詰め重視のほんわか営業マンです。

 

だからこそ・・・

数字のプレッシャーで血尿が出始めると、並みの営業マンでもこういうことをやらかすんだよという良い参考になるかと思います(笑)

 

特に一括査定信者の方は良く見ておくんだぜ・・・?

 

注)管理人の人間性を疑われそうなので言っておきますが、若かりし頃にやっていただけで今はやっていませんしもう出来ません。

 

 

▽▽▽▽▽▽

これはもう7年8年くらい前。

一括査定の参入会社が増え始め、お客さん宅に出向く出張案件の利益が取り辛くなってきた頃のお話です。

この時期は参入会社を買取店側が止められるわけでもないので、如何にして出張査定で利益を取るか。

この内容について日々店舗ミーティング、個々のスキルアップのためにロープレ(営業マン同士の仮商談)が実施されておりました。

別のスタッフはこの場合どう対処していくか、集まる前に出し抜くためには何か方法は無いのか。

個々の詳しいやり方は数字を作る上での武器になるので、本来はあまり共有したがらないものなんですけど、この転換期は予算ショートという状況が非常に重くてそれどころでは無いといった感じでしたね。

 

ただまぁ現実はそんなに甘くないもので、小手先の技を覚えたところで結局は一発提示(名刺の裏に金額書いてせいので白黒付けるようなやり方)の流れになってしまうことを止められず、中々買えないし買っても赤字頻度が高かったりと・・・・

来店査定に対応出来る店舗待機組を望んでスタッフ同士が争ったり、お給料の低下で退職する人間が増加したりと、どこも買取店は荒れ気味だったと思います。

談〇が始まり出したのもこのくらいのタイミングからです(あくまで当時の私の活動エリアでのお話)

 

そんな中で私はなぜか退職することもなく、痩せ細っていくお給料に耐えながら真面目に何か方法はないものだろうかと考えていました。

思い付いては試して失敗、思い付いては試して失敗。

 

そして色々やっていく中で、成功例とも言える出張買取7連チャンくらいを達成したのがこのやり方です。

 

 

一発提示前にお客さんと談合する。

 

 

この文面だけだと意味が分かり辛いと思います。

でもまぁ文面の通りです。

 

①お客さんが一括査定に登録

 

②一斉に電話アポイント、我先にと集まって気付けば数社同時査定(この時点で単独査定になった場合この方法は使えません)

 

ここまでは何も解説の必要が無いと思います。

今でも登録すればこの流れになることは多いはずです。

 

やり方に違いが出るのはここから。

 

③一発提示の流れは早々回避出来ないので、流れにのりつつ裏でお客さんと芝居のための打ち合わせをする

 

この具体的なやり方を解説すると、お客さんvs複数社での商談が一通り落ち着き、それでは一発提示の準備をしましょうかと各社が散り散りになります。

それぞれが自分の車の中や、離れたところで店長と提示価格の相談をするタイミングですね。

 

その時に自分だけその場に残ります。

 

お客さんと世間話を継続するわけです。

もしくは車の中などに戻って、店長に電話せずお客さんと電話しても構いません(他社の目は欺けるので中々有効)

 

そしてこう伝えます。

 

「一発提示の流れになってしまったので、その内容に合わせて算出はさせて頂きます」

 

「が、その前に一つだけご提案はさせて下さい」

 

「他の会社さんがいないタイミングなので言いますが、うちの別店舗で最終の現車確認は必要ですけど、この車を9割方販売出来そうなお客さんがいらっしゃいます」

 

「その方の予算上限を考えると○○万円がまず限界になりますので、私としては出来ればこの金額で買取させて頂きたいのが本音です」

 

「ただ一発提示の場合この○○万円を提示する許可が会社から下りません」

 

「正直に言えば多少余裕を持たせて買取させて頂きたいのが買取店ですので、一発提示であればあくまで“他社に勝てそうな金額”の提示で止まって、余剰分は会社の利益に回ります」

 

「しかし一発提示前のこのタイミングであれば、「お客さんからこの金額であれば他社を蹴ってでも売る」という強い口実が作れますので上に話を通すことも出来ます」

 

「まず私としては○○万円であれば100%とは言いませんが、利益を削り切った上での直接販売なので、かなりの可能性で他の会社と相応の差を付けられるかと思っています」

 

「お相手の方には9割方販売に結び付くくらいなので、もし結び付かなくても金額を変動させたりはしません。それは買った側の責任として売れなくても文句は言いません」

 

「その代わりこちらも望む相手方に最終確認を取った上で提示させて頂くので、提示後のキャンセルは出来ない内容となります・・・どうされますか?」

 

要点だけの内容なので伝わり辛いかもしれませんけど、このような感じの提案をおこないます。

 

ポイントとして

・こちらも最悪現車確認によって買うと想定している人からキャンセルされる可能性のある、リスクある提案をしていること(そのリスクは買う側で全て被ること)

・だから無いとは思うけど、もし他社より多少低くても責任を持って売ってくれと伝えること

・あくまで強制ではなく、選択権はお客さんが持っていて選べること

・提示する○○万円という金額は、事前に店長決済の範囲内で許可を貰っている多少緩めの金額であること

・無事合意が得られたら、簡易でも「同意書」のようなもので母音を頂くこと

 

当時はここら辺を意識しながら、真実味のある肉付けを10分~15分くらい掛けてやっておりました(それ以上時間をかけると他社が金額出し終わって戻ってくる)

 

まぁこの文面見たら

 

いやいや、俺ならハマらんし。こんな怪しい展開断るし。

 

って思う方も多数いると思います。

このブログを見ている方ならなおさらでしょう(笑)

 

でも実際やっていた当時は成功率80%くらいはあったはず。

行く先々の出張査定で高確率でクリーンヒットし、車を買い取ることが出来た商談内容です。

 

 

さて。

ここまでご覧になられたあなたは

 

この内容そこまで極悪な商談か・・・?

 

と思われているかもしれません。

実際は良くある要望車両の話を振って期待値を高め、強引に成約に持っていくという展開ですので、そんな異次元の商談には見えないと思います。

 

まぁ当然ですよね。

私一般人ですし。

一般人の発想から出た内容なんてこんなもんですし!

 

でもですね。

 

この後の展開を想像してみて下さい。

 

 

 

 

 

空気はエベレストの山頂よりも寒いことになります・・・

 

 

 

表向きは一発提示に合わせ、裏でお客さんと交わした約束に沿って金額を提示。

A社 95万円!

B社 100.5万円!

C社 97万円!

D社 98万円

 

俺っち 90万円!!!

 

※この時一発提示ではありますが、「提示額は企業秘密なので他社への公開はNG」と注文を付けて、お客さんだけが金額を見て売却先を選ぶ方式に変えさせます。

 

 

その中でね。

 

お客さんは取り交わした約束事と同意書のために、俺っちを選ぶんですよ。

 

渋々、安いと分かっていながら。

 

ふざけんなよって目をしながら。

 

その後の契約書の取り交わしなんて世間話や笑顔なんぞ欠片もありません。

溜め息を吐きながら契約書を書いていくお客さんと、機械のように事務的な話しかしない私。

文句を言う人ももちろんいましたけど、こちらも事前に100%勝てるとは言っていないので枯れ葉ようにその言葉を受け流します。

間に受けたら私も相当なダメージを負いますからね・・・

 

 

 

 

心は無です。

 

100%リピーターになることはない、顧客満足度0の地獄の空間が出来上がります。

 

 

 

なので・・・トータル10件くらいで限界でしたね。

これ以上は精神が腐っておかしくなると思い、買える確率が高いと分かっていながらこのやり方を手放して現在に至ります。

 

だってさー買い取ったら和気あいあいといきたいじゃん?

 

また頼って貰いたいじゃん?

 

このやり方だと、恨まれながら生きていく詐欺師とほんと変わりませんからね。

 

ちなみに別のスタッフにこのやり方をアドバイスしましたけど、最初の数回で皆心が挫けて誰も継続してはやれてはいません(笑)

 

なのでたぶん大丈夫だとは思うんです。

思うんですけど一応・・・ね?

 

一括査定を利用し一発提示の流れになった。

最低ボーダーも適正価格で据えているし、ここまで来れば大丈夫と思っているそこのあなた。

 

散り散りになった後に残っているスタッフがいたら注意して下さい。

 

もしくは一人になったところで来ている営業マンから電話が掛かってきたら、危険な提案を受ける可能性があります。

 

解決方法は簡単で、単独になった途端美味しそうな提案をする会社は全て断る。

これだけで回避出来ますので、一発提示と決めたら素直に一発提示の流れに進んでいきましょう。

 

その方が幸せになれる確率は高いと・・・経験者だからこそ言っておきたいと思います。

 

 

おまけ

一応こんな方法も別にあるよということで、簡単にですがもう一つご紹介。

 

こちらはたぶん、今でも率先してやっているところはあるんじゃないかな?

 

上記の通り、出張査定に行ったら一発提示という流れは現在もまず継続中で、買取店にとっては美味しくない、出来れば避けたい商談になります(現にガリバーはガンガン避けている)

そのために回避出来る方法を色々模索するわけですが・・・

私が現役で出張査定に行っていた頃、それを回避するための方法として考案され、結構店舗内で流行ったのがこのやり方。

 

アポイントを取らずに突撃訪問!

 

これ地味に効果的です。

 

別記事でも多少解説はしましたけど、出張査定に登録しても電話めんどくせー!ってなって電話に出ない人は山ほどいます。

ほんと山山山山山ほどで、山脈になってしまうくらいいっぱいいます。

当然通常の流れでいけば、買取店はアポを取って指定の日時に伺うものですので、電話なりメールなり、何かしらのアクションをお客さん側で起こして頂かないと身動きが取れません。

 

そしてそんな・・・言ってしまえばズボラな、めんどくさがりな、適当な人に効果的なのが突撃訪問になるわけです。

 

 

流れとしてはこんな感じ。

①案件登録されたら通常通りすぐ電話。

②電話に出ない場合登録住所を確認、行けそうなスタッフに連絡して途中にでも寄らせるか、近場ならそのまま向かう(もちろんその間も電話電話電話)

③家に着いたら表札や車の所在を確認、とりあえずピンポン。ピンポンピンポンピンポンポン。

④いなければ名刺の裏に挨拶文を残してポスト投函(連絡が来ることもある)

⑤在宅していれば適当に言い訳して寄らせて貰ったと・・・状況を確認しながら査定に持ち込む

 

これで低確率ですが単独商談&一番手になり、内容が伴っていれば熱い商談に早変わりします。

 

電話に出ない=まだ売る気の無い適当な登録という率も高いため、どうしても商談に持ち込んだ後の成約率は低いですけど・・・

特に今月とか暇な時期なんかは、スタッフを遊ばせておくくらいならと実行する店長も絶対いると思うので、一括査定に登録するといきなり営業マンが飛び込み営業掛けてくる可能性があることも知っておきましょう。

営業マンは買うつもりで来ていますので、油断しているとパジャマ姿のまま、気付けば契約書が目の前になんてことも有り得ますよ。

 

あ、一応回避方法は住所を途中で止めたりして辿り着けないようにすることですが・・・

しっかり入力することが登録する側の義務みたいなところもあるので、適当に入力しましょうとは言えません(笑)

 

※この方法は比較的首都圏お住まいの方なら安全です。

首都圏の場合、出張部隊は電車やバスなどの公共交通機関を使ってお客さん宅に行くことが多いため、無駄な寄り道をする可能性は低いです。

逆に地方になると移動手段は代車orマイカーでの車移動となるため、かなりフットワーク軽く立ち寄ったりします。

地方の方ほど気を付けるべき内容ですね!(自信を持ってド田舎だって方は、遠方にわざわざアポ無しでは行きませんので大丈夫です)

 

 

【カーセンサー】

売却を検討している方はこちらから。

高額売却に結び付きやすい地場企業や、車によっては県外の専門業者からも問い合わせが入ります。

極力聞いたことのある会社だけでなく、聞いたことの無い会社を選んで下さいね。

 

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ただし最高額が分かるわけではありませんので、あくまで査定確保ツールとお考え下さい。

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執筆者:


  1. とら より:

    極悪記事ありがとうございました。
    座禅の写真、吹き出しました 笑

    以前の記事の一括査定での談合の方が、売り手側は不可抗力であるだけに悪い様な気がしましたが、最後まで騙される方がよいかも知れませんね〜

    来年のランキング記事、期待しています!

    • にー より:

      あくまで買取店側の考えですけど、知らないからこその幸せっていうのもあるとは思います。
      まぐろと思って食べていた偽マグロと、偽マグロと分かって食べる偽マグロの違いみたいなみたいな(笑)

  2. はじょ より:

    これと似たようなことをでっかいモーターさんに3年程前に提案されました。とりあえず全力でスルーして、別会社さんが買取りして頂きましたが。

    • にー より:

      良くも悪くも営業力のある会社さんですからね~あれこれ考えてやる可能性はあると思います(笑)
      全力スルーで大正解ですほんとに得なパターンは1~2%くらいだと思います。

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