この記事ではコロナの影響が続く中、4月に引き続き5月の業者オークション相場がどのような感じだったのか。
その他、車の買取業者にどのような傾向があったのかなどを分かる範囲でお伝えしていきます。
車屋としてではありますけど、個人の印象であることは予めご了承下さい。
5月の相場推移
5月は良くも悪くも荒れたの一言です。
地方都市を中心とした多くの都道府県で緊急事態宣言が解除されたのが5月の中頃。
その中頃までは4月に作られた相場(車両取引データ)をさらに下回るデータも多く確認され、『良くて横ばい、基本はそれなりのペースで下落している』という印象が強かった。
そして中頃以降はというと、動けずに待っていたユーザーがまとまって動いたせいか、国内需要相場が上昇したと感じる車両も出始める一方、低迷を続けている車両もあってでかなり相場が読み辛くなってきています。
重要なのは車種全体で好調、不調というケースはかなり珍しく、同じ車種でもこの車両は高いけどこちらは安いといったような・・・
似たような車の相場上下幅がかなり拡大しているので、国内需要の強い、車屋が在庫にしてもすぐ売れそうな車は引き合いも強くなりやすい、認知度の低い車、高級車などは警戒色が強いといった印象があります。
徐々にオークション取引台数が増えているもののまだまだ少ないので、少ない需要に対して需要が複数件ハマるかどうか。
本業で買い取った車両の結果を見ても、オークションの取引結果は現状運の要素が強過ぎると感じています。
買取の傾向
こちらも5月の中頃移行、もう少し細かく言えば20日くらいからといった印象ですけど傾向が異なります。
5月20日以前
買取店はほぼ沈没。
警戒一色といった感じで、相場の下限をひたすら追いながら利益を計算しているケースが大半でした。
本来はこのくらいあってもおかしくないかなという金額のー30万-50万も当たり前の世界なので、売却をする方にとっては相当厳しい状況だったと思います。
そして販売店や専門店もかなり消極的でしたね。
当然と言えば当然なんですが、ユーザーが自粛して車が売れませんので、そもそもとして仕入れを積極的にする必要がありません。
在庫に期待して声を掛けても空振りする割合が高く、当方で提供させて頂いている「有料査定サービス」の結果でも、今まで4割くらいは在庫に回ったと判断出来る売却金額に到達していたのが1割くらいまで低下していました。
ただそのような中で光っていたのがディーラー下取りで、接点のあった方でも複数名の方が『相場度外視の下取り価格』を成立させています。
車が売れない中で取った対策の一つだと思いますけど、本来あるべき相場の+20万+30万という、買取店からしてみれば意味不明のあり得ない金額を出しているケースもありますので、結果的に買取店と50万、100万という差でディーラー下取りが勝利するなんていう可能性も出てきます。
ディーラーの体力を考えればコロナが終息するまで続きそうな気もしますので、特に色悪や不人気車種など、国内需要がどうしても低くなる車ほど積極的に下取り価格を確認すべきだと思います(もちろんどこのディーラーも力を入れているわけではありません)
5月20日以降
接点のある車がそこまで多くないのでボヤけた印象ですが、買取店の踏み込み度合いは上がってはきています。
2月以前のような感じまではいきませんけど、相場の下限だけを見るやり方からは変わってきているという印象です。
理由として今後相場が上昇傾向に入る、少なくとも『第二波』が来なければ異常に安いデータに寄ることは無いだろうという判断から買取実績を優先させていると思いますし、私はそのような判断で本業の仕事をしていますので、たぶんどこも似たような考えだろうと思われます。
今動くべきか
ここが難しい・・・
車屋として言えば「皆さん動いて動いて!動かないと車屋死んじゃうから!!」というのが本音なんですけど、第三者の視点で言えばせめてあと1ヵ月くらいは待った方が良いのかなと個人的には思います。
コロナの第二波が早々に来なければですけどね。
1ヵ月待つメリットとして
・現状の上下差がかなりある相場から、多少落ち着いた安定感のある相場に変わる可能性があること
・5月もかなり出ている「レンタカー」が6月になれば落ち着く可能性があること
・中古車店や専門店など、納車されて車両補充のタイミングで声を掛けられる
買う側は直近相場を最重視しますから、相場が回復傾向、安定傾向に入ればそれだけ買取価格に期待が持てますし、取引価格が安いレンタカーの出品が止まれば相場が上がったようにも見えてきます。
要は待ってましたと言わんばかりに動く方々を人柱にし、その方々に作って貰った新しい相場を元に高額売却を狙いましょうということです。
今の直近相場はどうしても相場の下限が安いので、そこに引っ張られると損に繋がりやすくなりますからね。
それに中古車を買う方もすぐには納車されませんから、少し待って販売側が在庫を補充をしたいタイミングで声を掛けることによって在庫転換の率も上がるはずです。
ただし難点として、第二波が来ればこんな計画は意味が無くなります。
いや、3ヵ月後とかであれば意味はあるんですけど、1ヵ月くらいですぐ来れば振り出しに戻るですね。
既に九州はマズそうですし、首都圏も満員電車復活しているようなのでどうなるか分かりませんけど・・・
車検や乗り換える車の都合でもう待てない、もしくは第二波が早々に来る気がすると予想をしている人は、今ちょっとだけ空白期間というか少しだけチャンスタイム(相場はアレだけど買取店がまだやる気があるという意味で)
第二派なんて来ない、来てももう少し先の話だろうという方や、無理に売る必要が無いなんて方は1ヵ月後や終息後に動くのが良いんじゃないかなと私は思います。
人それぞれの環境によって違うでしょうから、車屋視点の一意見として参考にしてみて下さい。
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私の拠点エリアは来てもまだ数か月先だろうと予想しているので、誠に申し訳ありませんが6月と状況次第ではたぶん7月も(かなり久しぶりに)大真面目で本業の仕事をします。
その分ブログは更新や修正の頻度が減少してしまいますが、コロナのダメージを多少でも回復させないと生活がマズいことになるため何卒ご了承下さい。
いつも拝見しております。貴重な情報、誠にありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
コロナが落ち着いている間になんとか本業を回復させたいので更新は不定期になりますけど、記事は見放題ですので好きなだけ知識や傾向なんかを増やしていってくださいね。
知っていれば長い目で見て損になることはまず無いと思いますよ!
にー様
いつも勉強になる記事をありがとうございます。更新が少なくなり寂しいですが、本業が落ち着くのを祈っております。
こんな最悪のタイミングなのは理解しているのですが、愛車のs660(2015年MTコンセプトエディション23,000km)を売却しようか悩んでおります。
特段焦ってはいないのですが生活環境が変わり車検が残っているうちには(令3/7月です)と考えており、待つべきか早期に動くべきか…。
有料版でのご相談も検討しております。お時間ございましたらご意見を頂きたいです。
今までのように本業をまったりやりながらというわけにもいかない状況なので、更新出来ずで申し訳ないです・・・
ちなみに売却を検討されている場合はもう運ですよ。
コロナがぶり返すのかしないのか、これで決まるようなものなので、終息していけば車種によってはもう少し相場上昇、もしくは相場横ばいで待っていた方がお得。第二波が来ようものなら待っていた人が損をするということになります。
なのでコロナ真っ只中でも無ければ、ご自身の望むタイミングに合わせてしまっても良いんじゃないかなと思います。
コロナが先々どうなるかなんて、正確に予想出来るものではないでしょうから。
もし売ろうと決められた時には、現在価値の算出などお力になれることもあると思いますので、必要と感じた際にはお声掛け下さい。
コメントありがとうございます。確かに時期を見計らうと言ってもわからない事だらけですよね…。手前の状況と合わせてもう少し検討してみます。ありがとうございます。