よく買取店に行く、もしくは出張査定を依頼すると
妙な本やモバイルで金額を見せられることがあります。
さてこの金額、一体どんな内容で何の目的で見せているんでしょうか?
会社それぞれで独自のツールを使っているケースもありますが一般的に多いのは
・査定ガイドブック 「ナイス」(黒い本かモバイル)
・カーセンサーor Gooなどの中古車販売情報誌
・スタンダードプライスガイド(モバイルor印刷物)
ここら辺ですかね?まだ他にもありそうですが・・・
スポンサーリンク
まずナイスという本(もしくはモバイル)とスタンダードプライスガイドは似たような存在です。
ディーラー下取り価格が載っています。
そしてカーセンサーやGooは皆さんお分かりですね。
車の中古車情報がかなりの台数載っている本です。
ではそれぞれどんな用途で使っていくのかですが
まず始めに言っておきますと買取店が出すツールにロクな物はありません。
それぞれのツールの内容が酷いのではもちろんありませんよ。
それぞれ立派な物です。
ただ買取店が使う場合はあくまでクロージングのために使うもの。
その内容を見せることによって自分の商談が進みやすくなるから使用します。
当たり前ですが自分が不利になるツール、資料は絶対に見せません。
ではどんな感じで使っていくかですが、ナイスやスタンダードプライスガイドなどのディーラー下取り価格が載っている物に関しては、単純にうちの金額じゃないという前置きの上でその金額を見せ反応を伺います。
典型的なクロージングですね。
まず前提としてこの載っている価格、ディーラー下取り価格とは書いていますが安いです。
実際にディーラーが出していた下取り額がこの内容と一致したケースは過去に1度しかありません。
逆に外れて実際の下取りの方が高くなっているケースは私個人でも数千件あります(笑)
なので会社にもよりますがこの安い金額を好んで使うわけですね。
天下のディーラー様の下取り価格がこれだぞ!と。
例えば買取相場が100万円前後の車がナイス、スタンダードプライスガイドなどの価格提示ツールで60万だったとします。
早々ありませんがこの60万という金額を見せて「あ、意外と付くんだな・・・」という言葉、もしくは反応を示せばキタキタキター!です。
値段は楽勝、後は即決をするだけと営業マン大興奮。
これが「は?安過ぎでしょこれ・・・?」みたいな真顔でのドン引きリアクションが出てきた際には
「まぁこれはディーラーさんの下取りですからね!ちなみにどれくらいで考えてたんですか?」
等々切り返しを行っていきます。
自分の会社の名前で安い金額は言い辛いですし、その後の修正が利き辛いですからね・・・
ツールで一度試しているわけです。
正直その本を持ち出した時点でクロージング確定なので
「あ、その本見たことあります。激安な価格が載っている本ですよね」
とでも返しておきましょう。
たぶん営業マンはその本を持ったまんま開くことが出来ないはずです(笑)
そして過去にも見たことがある=買取店を利用したことがある=なるほど慣れたお客さんだな
と思わせることが出来ます。
ではgooやカーセンサーなどの中古車販売情報誌はどのように使うのか。
使い方としてはあの手の雑誌には全掲載車両の簡易一覧ページが設けられています。
そこを利用するわけです。
お客様のお車に照らし合わせ「限りなく近い車の実際の売値」をすぐ検索して直接見せます。
例えば先ほどの例に合わせてお話しをすると、100万前後の車の相場に対して60万の下取り価格を見せたらドン引きされてしまいました。
そこで実際いくらくらいで考えられてたか確認するとなんと150万とおっしゃる!
これはいけない。遥かに買取相場を超えている。
かと言って無下に否定してしまうと気分を害されてしまうし、自分の「相場を遥かに超えている」という言葉が信用して貰えるか分からない。
そうだカーセンサー(Goo)を使おう!
ほらお客さん!希望は希望でもちろんあっていいと思うんですけど、実際の売値が150万ですよ?かなり内容が近い車です。
整備してキズ凹み直して販売利益まで入って150万です!
それを150万で買取は努力はしますが現実的ではないですよ?
こんな展開ですね。
さすがにgooやカーセンサーは全国的にも認知度が高いため、独自に用意したツールよりは遥かに信用度が高いです。
そして一般常識のある社会人なら物の販売金額より高く、もしくは同等で売却が出来るなんてことは無理とも分かります。
すると本音の金額、またはそれを実際求めざるを得ない理由などが聞き出せるわけです。
後はそれをクリアに出来る内容なのか、無理な話になるのかで買える案件なのかそうでないのか容易に判別が出来ます。
中古車販売情報本は見せられる分にはそこまでデメリットに感じないようにも思えますが、そこから商談に繋げるやり方もありますのであまり気にしないのが一番です。
売値がこんな安いならこんな希望を持つなんて恥ずかしいことかしら・・・
こう思ってしまったら買取店の思うツボですよ!
また会社独自のツールを使うケースも多々あります。
仮で自社オークションにかけたらこんな数値になりました。
提携している販売業者からこういった数値ならと打診がありましたなどなど・・・
モバイルで見せられる数値はあくまで買取を行うための布石です。
それ以外の目的はまずありません。
当たり前ですが重要なのはその会社がいくらで買い取ってくれるのかにありますので、ツールに惑わされないよう気を付けましょう!