さて今回は、当ブログ内で既に一通りの調査が終了している下記メーカーを対象に、全体のデータ結果からリセール比較をしていきたいと思います。
車屋の本気Ver輸入車編。
今回の対象メーカーはこちらです。
・メルセデスベンツ
・BMW
・アウディ
・フォルクスワーゲン
・ボルボ
・プジョー
・クライスラージープ
・ポルシェ
※「MINI」は単一車種しか存在しないため、除外しております。
対象は以上の8メーカーです。
ただし国産編をご覧になられた方はご注意を。
輸入車メーカーの場合、それぞれのラインナップや流通量が国産車よりも乏しいため、国産車メーカーほどの信頼性は残念ながらありません。
あくまで全体像がこの記事だけで比較出来るくらいの軽い気持ちでご覧頂ければと思います。
ではいってみましょう!
①平成以降に作られた各輸入車メーカーのリセール全体像
メルセデスベンツ | BMW | アウディ | フォルクスワーゲン | ボルボ | プジョー | クライスラー・ジープ | ポルシェ | |
総台数 | 36台 | 35台 | 70台 | 42台 | 30台 | 20台 | 8台 | 8台 |
ランクSSS | 1 | |||||||
ランクSS | 2 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 | |
ランクS | 2 | 3 | 2 | 2 | 1 | 1 | 4 | 4 |
ランクA | 3 | 4 | 6 | 3 | 2 | 2 | 2 | |
ランクB | 6 | 4 | 10 | 7 | 1 | 2 | ||
ランクC | 8 | 14 | 20 | 12 | 8 | 3 | 1 | |
ランクD | 9 | 7 | 19 | 10 | 7 | 8 | ||
ランクE | 1 | 1 | 3 | 1 | 2 | 1 | ||
ランクZ | 1 | 3 | 3 | 1 | ||||
ランクX | 3 | 1 | 10 | 3 | 5 | 2 | ||
合計数値 | 185 | 187 | 313 | 200 | 122 | 92 | 64 | 60 |
平均値 | 5.14 | 5.34 | 4.47 | 4.76 | 4.07 | 4.6 | 8 | 7.5 |
今まで調べてきた各車種のリセールランク分布、そして点数化をしております。
※ランク判定基準はこちらをご覧ください ⇒ ランク表
※ランクと台数は各車種の調査記事に合わせてカウントしています。
※不確定要素の強い車両(ランク推定A~Sなど)は、全て低いランクの方で反映させています。
数値化の基準はこの通りです。
ランクSSS | 10点 |
ランクSS | 9点 |
ランクS | 8点 |
ランクA | 7点 |
ランクB | 6点 |
ランクC | 5点 |
ランクD | 4点 |
ランクE | 3点 |
ランクZ | 2点 |
ランクX(もしくは市場データ無し) | 1点 |
※Xに関しては、調査後に新たに出てきた未調査の新型車は対象とせず、あくまでデータ量が極端に乏しい車種、生産が古く既に流通の確認出来ない車種のみを対象にしております(データ無しで飛ばしている車種が主に該当車です)
一応国産車メーカーとも比較が出来るよう、合わせて作成してみました。
結果を見ると上下差が非常に激しいですね。
下は国産最下位をさらに下回り(これは予想通り)、上は国産1位を上回る(これは予想外)という結果になります。
そして結果から、『1位のメーカーを買えば得か?』となると、輸入車の場合は平均新車価格に大きな差があるため、一概にそうとも言えないのが難しいところです。
例)
新車1500万のポルシェでリセール数値が65%=3年で525万の損失額
新車300万のワーゲンでリセール数値が30%=3年で210万の損失額
リセールでは勝つけど損失額は負けるということも頻繁に起きるため、狙っている方はしっかり先々を考えて購入しないと大惨事になります。
②現行販売車種に限定したランク分布表と数値化
では次に、現行車に絞ったリセールランクの分布表を見てみましょう。
古くなって価値を残していた高ランクの車種がこれで除外されますので、特に新車購入を検討されている方は参考にしてみて下さい。
メルセデスベンツ | BMW | アウディ | フォルクスワーゲン | ボルボ | プジョー | クライスラー・ジープ | ポルシェ | |
総台数 | 17台 | 27台 | 40台 | 18台 | 6台 | 6台 | 6台 | 4台 |
ランクSSS | ||||||||
ランクSS | 1 | 2 | 1 | |||||
ランクS | 1 | 3 | 1 | |||||
ランクA | 3 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | ||
ランクB | 5 | 3 | 8 | 3 | 1 | |||
ランクC | 2 | 13 | 14 | 7 | 3 | 2 | 1 | |
ランクD | 6 | 7 | 16 | 5 | 1 | 4 | ||
ランクE | 1 | 1 | 1 | |||||
ランクZ | ||||||||
ランクX | ||||||||
合計数値 | 94 | 136 | 196 | 90 | 28 | 26 | 49 | 29 |
平均値 | 5.53 | 5.04 | 4.9 | 5 | 4.67 | 4.33 | 8.17 | 7.25 |
※①同様、ランクと台数は各車両の調査記事に合わせてカウントしています。
※3年経過前に調査している車種も多数あるため、市場の値動きから予想した推定ランク(各リセール記事内に記載済み)も含めての分布表です。
※販売開始してまだ期間の立っていない未調査車種や、データが確認出来ず記事化出来ていない希少車は含まれておりません。
こちらの数値化の基準はこのようになります。
ランクSSS | 10点 |
ランクSS | 9点 |
ランクS | 8点 |
ランクA | 7点 |
ランクB | 6点 |
ランクC | 5点 |
ランクD | 4点 |
ランクE | 3点 |
極端に大きな変動は無いものの、例えばベンツとBMWで比較した場合。
現行に強いのがベンツ、相応に年数経過してから強いのがBMWというのが見えてきます。
右の2種が別次元の世界を走っているのも一目瞭然ですね(笑)
③さらに細かい現行車のリセール平均数値を割り出し
こちらも国産同様、おまけ程度ですが割り出してみました。
調査対象台数 | リセール平均値 | |
メルセデスベンツ | 11 | 43.8% |
BMW | 18 | 40.7% |
アウディ | 26 | 44.7% |
フォルクスワーゲン | 17 | 43.5% |
ボルボ | 3 | 42.3% |
プジョー | 5 | 36.8% |
クライスラー・ジープ | 5 | 66.2% |
ポルシェ | 1 | 59% |
※現行車に限定して3年経過3万キロ時のリセール数値(各リセール記事のランク横にある数値)が割り出せた車種のみの平均値となります。
どうしても分母となる調査対象台数が少ないため、国産車に合わせて作ったものの、ここはあまり気にしなくていいかもしれません。
まとめ
輸入車に関してはデータ量が少なく、まだ完遂していないメーカーも多数あるためランキングまでの作成はしないでおこうと思います。
ただ、以前買取屋としての経験だけ作った輸入車ランキング。
こちらと比較すると、しっかり数値を取ることによって色々と違いがあったことが分かります。
特にクライスラー・ジープ。
私自身古めの車しか査定した経験が無かったので、新しい年式の高リセール具合がここまでとは当時予想出来ておりませんでした。
SUV系が主軸なので、時代にマッチしているのも大きな強みになっているのでしょう。
輸入車にしては新車価格が抑え気味である点もかなり評価が高いですし、国産SUVに飽きた、人と違った車を乗りたいなんて方は候補車両に入れられても極端な損にはなり辛いと思います。
あと特に有名で流通量も多い輸入車4台メーカー。
ベンツ vs BMW vs アウディ vs ワーゲン!!
この4種に関しても、おおよその答えは出たような気がします。
なんというか・・・リセールが悪いという意味で、そこまでの差は無い・・・かな・・・?
一応4大メーカーに関しては、この結果を元に私なりにまとめてみました。
・メルセデスベンツ
Gクラスを筆頭に、GLAやGLCなどのG系SUVが比較的高く、現行型4大輸入メーカーの中ではトップのリセールです。
また、デザイン変更後のAクラスが大幅にリセール向上したことも全体のリセール面では非常大きいですね。
ただしあくまで一番層として厚いのはランクD。
形状や新車価格によって大きなリセール差があり、ハズレを引くと3年後の損失額は数百万~1000万を軽く超えていきます。
しっかりと車種を厳選+相応の覚悟が無ければ痛い思いをするので、ステータスになるからと気軽に手を出すべきメーカーではありません。
・BMW
4大メーカーの中では昭和以降の全体像を見ればトップ。
そして現行で見ればワーゲンやアウディと同水準となっており、少しベンツに差を付けられてしまった感があります。
ランクCがもっとも層として厚いため、ベンツほどブレ幅が少ないのが特徴の一つと言ってもいいでしょう。
ただ近年はグレード展開を増やし過ぎているため、車種だけではなくグレードにまで気を使わないと売却時は相当苦労します。
マイナーグレードを選んだ時点でほぼ高額売却の可能性は消えますので、新車中古問わず、売る時のことも考えるならば需要の高い(流通台数の多い)グレードを選びましょう。
4台メーカーの中でもっとも高額売却が大変なのは、間違いなくBMWです。
・アウディ
結果を見れば気持ちベンツ、BMWよりも落ちる印象はあります。
高リセールはSUV系のQシリーズ全般。
そしてA1やA3といったエントリーモデルが強い傾向にありますので、アウディを狙う富裕層がベンツBMWより少ないのかもしれませんね。
ただ大きなメリットとして各車種のグレード展開が少ないので、買い取る側は比較出来る参考数値を拾いやすく、(本気を出せば)相場ギリギリまで踏み込んでいけるという強みがあります。
数値が少しライバル車より下回るくらいでも、結果的にはライバル車よりも高い売却になる。
その可能性が強いのはアウディと思って下さい(SやRSシリーズは流通量がかなり少ないためこのケースには当てはまりません)
・フォルクスワーゲン
平均新車価格が4台輸入車メーカーの中では最も安いため、輸入車の入門としては手が出し易いメーカーだと思います。
現行でみれば層として一番厚いのはランクC。
3年後5年後の実質損失額で言えば、一番軽傷で済む可能性の高いメーカーと言えるでしょう。
なのでぜひ、狙っている方は同様に調査した国産車メーカーの比較表をご覧ください。
フォルクスワーゲンの場合、ライバルは上記輸入車3メーカーではなく、国産車の方が強いと思っています。
同価格帯の国産ライバル車はどの程度のリセールなのか。
損失額を予想してでも買いたいと思うなら、そのお気持ちは本物です。
そして輸入車をご検討されている方へ。
本当に、本当に、本当に。
新車でなければいけないのか、良くお考え下さい。
リセールが低いということは、中古で買えばそれだけ新車価格との差が生まれてお得だということになります。
気持ち良く乗れるという満足度と、金銭がお得になるという満足度。
どちらの方が優先度合いが高いかは人それぞれです。
金銭の方が満足度が高いという人は、希望車種の記事をご覧頂ければより詳しくその車種についての調査結果が載っております。
お勧めの中古購入ポイントなどを載せている車種もあったりします。
お得に乗り換えをして欲しくて各車種を調査し記事を作っておりますので、ぜひそちらもご覧になって頂き、満足度の高いお乗り換えを実現して頂ければ幸いです。
【goo】
中古車に興味を持ったらこちらから。
気に入った車両は見積もり依頼をすると、販売店からメールで教えて貰えます(県外の場合は陸送費用など含めて)
表示されている価格だけで予算を組むのは大変危険です。
しっかり総額を確認した上で予算を組んでいきましょう。
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【カーセンサー】
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