車売却前に知っておくべき知識

【重要】車売却後のニ重査定 実はあるメリット【プロが解説】

投稿日:2015年11月4日 更新日:

今回お話しすることは結構重要です。

いや、他の記事が適当ということでは無いですし全部重要だと思っています。

ただ知ってる方は知っているという内容です。

 

しかし、この内容は車買取の業界内でしか知られていないでしょう。

おまけに知らないことによる損失額は結構な物です。

 

そんな内容であれば・・・なおさら詳しく解説しましょう!

 

 

ニ重査定に実はあるメリット!!

 

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以前二重査定については説明しましたが、一般的にはこの二重査定。

 

マイナスの印象しかないんじゃないでしょうか?

 

後からお金返してくれと言われたり、次の車が届いているのに強制的に車戻されてしまったりと。

 

ユーザー心理としては

 

同じ車を売るならそんな二重査定の無い会社に売りたい。

 

こう思うのが自然だと思います。

 

だからこそ車買取店の中には自社のアピールとして全面に

 

「二重査定は行いません!」

 

こう公言している会社もあります。

 

また二重査定をしない、減額をしないという会社だけが集まった一括査定サイトなんかも存在します。

 

 

でも実際のところどうなのでしょうか。

以前、買取金額の減額もしくは車両返却条件を一覧にしたと思いますので、再度そちらを見てみて下さい。

 

買取金額の減額もしくは車両返却条件一覧

 

その上で二重査定をしない会社は、どの項目で買取後に文句を言わないと言っているのかが重要です。

 

結論からお伝えしますと

 

二重査定とは主に「修復歴」「重要機関系パーツ」「塩害」「雹害」に関する見落とし、後からの不具合を買取をした会社で面倒を見る。

 

という内容です。

 

元から内外装の傷凹み、重要機関系以外のパーツに関しては減額などをするつもりはありません。

 

逆に言えば上記から外れる項目

・メーター交換(改ざん)

・冠水歴

・一部の災害歴(火災、消火器散布)

 

そして車とは関係の無いユーザー事情による減額や返却は別の問題となりますので、こういった部分に該当すれば減額や返却は普通に来ます。

 

まずこの認識を間違わないことです。

 

二重査定が無いから

 

後からどうのは絶対に何もない。

 

ではありません。

 

事前に分かるわけがない抵当権が引っかかり、名義変更も出来ない鉄くず買取っちゃったけどしょうがないか!

なんて話で済むわけありませんからね(笑)

 

二重査定しないとは言っても契約時の申告に偽りがあればすぐ返却されます(追加費用請求の可能性有り)

 

まぁそれでも二重査定をする会社に比べたら

 

修復歴、重要機関系パーツや一部の災害歴は買取店側でなんとかしてくれるんだからまだ得だろう。

 

こう判断されると思います。

 

しかし・・・

 

 

やっぱり世の中そんなに甘くありません。

 

 

というのも私は二重査定をする会社、しない会社、両方に務めたことがあります。

なので実際私も二重査定を行わない車の買取を数年やっています。

 

だからこそお伝えしますが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

疑わしきは相応の金額で。

 

 

 

 

二重査定を行わないというのは結果的にこういった対応をせざるを得なくなります。

 

特に一番減額や返却などの頻度が高い修復歴。

当然機械が判別するのではなく全て人が判別しています。

まったく同じ症状なんて物はありません。

 

修復歴の定義はあってもどっちに転ぶか微妙・・・こんな案件山ほどあるわけです。

 

ここも勘違いをしてはいけない部分ですが、単に査定スキルが無いだけで片付けられる問題でもありません。

もちろんそこも大きく影響しますが、オートオークションの査定士ですら見落とす、意見が分かれるなんてこともあります。

人がやってる限りどんな人でも100%の判別とはなりません。

 

 

ではそんな微妙な内容を

 

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「いける!今回は修復歴じゃない!・・・気がする!ここが勝負どころだあああ!!」

 

と、あえてリスクを冒すでしょうか?

 

 

しくじれば数十万の損失です。

 

十数万じゃないですよ?

 

20万、30万、50万の世界です。

 

 

 

 

 

 

・・・しませんよね~そんな勝負。

 

 

 

 

 

その賭けに勝てば利益が100万円ですとかならまた話は別です。

でも以前ご説明した通り平均的な1台当たりの利益は10万前後です。

修復歴の有る無しで30万くらい金額が変わる価格帯となっても、1台当たりの利益は20万いかないくらいが平均でしょう。

 

 

 

賭けに勝って20万の利益

 

賭けに負ければ30万の損失

 

 

 

まともな企業ならこんな賭けをしません。

そんな賭けをしている会社を見たこともありません。

 

つまり判別が際どい内容であればリスク回避をします。

 

 

 

あなたの車はどっちか分からないから”修復歴有り”して商談が進むわけです。

もちろんこのことは査定を依頼しているユーザーは知りません。

笑顔で

 

「あ~修復歴は無さそうですね~!」

 

と言いながら修復歴有りの値段で話が進みます。

修復歴有りますねとユーザーに言うのは印象が悪くなってしまいますからね。

 

そして二重査定が無いという安心から修復歴有りの金額で売買を結んだとしましょう。

 

本当に修復歴有りの判定がオートオークションで出ればまぁいいです。

 

しかし・・・

 

蓋を開けてみたら修復歴無しだったらどうしますか?

 

買取ったお店は大喜びです。

それこそ「賭けにかったー!!」となります。

 

 

当然相応の利益が入るわけですが、ユーザーはその事実を知らぬまま時が過ぎていきます。

わざわざ

 

「修復歴が無しになったんで金額もうちょっと振り込みますよ」

 

 

なんて会社は存在しません。

 

 

買取が成立していますからね。

 

 

ではこれが二重査定を行う会社ならどうなるでしょう?

 

実際私がやっていた方法ですが

 

「うおぉ・・・これは難しい。どっちに転ぶか分からない・・・でも買いたい」

 

よし、お客様に提案しよう!

 

「正直このお車、修復歴に該当するかどうかが微妙なところです」

 

「かと言って修復歴有りを前提に進めてしまうと買取金額が低くなってしまいます」

 

「どうでしょう?修復歴無しとして買取させて頂いて、実際有りだったら○○万円減額で進めさせて頂くというのは?」

 

こうなるととりあえず買取金額は修復歴無しとしての金額になります。

 

当然ユーザーにとっては大きくプラスです。

 

仮に二重査定による検査結果によって修復歴が有りとなってしまった場合。

予め二重査定無しの修復歴有りで売却をするよりは少し手間が増えるでしょう。

再度契約書の取り交わしなどが必要となりますので。

 

でも・・・

それで売却金額が20万、30万と上がる可能性があるなら再度書面の取り交わしするくらい楽勝ですよね?

私なら喜んで10枚でも書きますよ(笑)

 

 

 

中にはこの方法を使ってとりあえず車を抑え、そののち結果に関わらず減額対応するといった悪い会社もあったりしますが、修復歴が有りになったという証明を見せて貰えば問題なくなります。

私は修復歴有りになったという証明を必ず見せていました。

オートオークションの検査結果ですね。

信用取引とはそういうものですから。

 

もし検査結果の偽造を疑うなら、まったく別の中古車店にでもあなたが売却をしたような車が欲しいと予算を高めに伝えましょう。

オートオークションは検査を受ける=出品手続きとなるためデータが残ります。

素人では見ることの出来ないデータですが、探しているから資料が欲しいとピンポイントで伝えれば、喜んでその資料をプリントアウトしたものでも見せてくれるでしょう。

これで偽造の判別も完了です(普通はここまでしませんし、中古車屋店にもメリットがない労力を使わせるのでお勧めはしません)

 

 

 

また重要機関系に関しても同じことが言えます。

以前説明した通り、機関系の故障はしているかしていないかの判断です。

しかし整備経験者でもない人間がその違和感を感じ取れるかというと、やはり経験が浅ければその判断を誤ります。

まして普段日常的に乗っている車ではなく、たまたまその時に査定をした車なわけです。

 

一度も乗ったこともなければ触ったこともない車の正常or不調という判断を完璧に行うなんて無理な話ですよね。

 

では故障しているか判断が微妙だった時に、二重査定をしない会社はその車をどう判断するでしょうか?

 

 

結果はお察しの通りです。

「壊れている」という判断で本部に伝えます。

そして「壊れている」という前提で商談が進むわけです。

 

結果「壊れていなくても」です。

 

他の塩害、雹害も同じですね。

 

 

 

繰り返しますが、疑わしきは相応の金額で。

 

この内容がユーザーにとってプラスになるのかよく考えてみて下さい。

 

その上でやはり後々のトラブルは勘弁して欲しいとのことであればそれが答えだと思いますし、初めからマイナス前提で商談が進むなんておかしいと思えばそれが答えです。

 

あなたにあった方法で売却されることをお勧め致します。

 

 

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