本日は読者さんからの質問に回答の回です。
内容はこちら
オールペンした車に乗っていますが、売る時にオールペンの評価はどうなるんですか?
はい、こういった内容となります。
まずオールペンってなんぞ?って方もいると思います。
言い方が色々ありますからね。
同じ意味で「全塗装」「丸ペン」なんて言い方をしますが、たぶん全塗装が一番一般的かな?
まぁ分かり易く言えば車の塗装を全面塗り直すってことですが
ではこの塗装の塗り直しが車の売却時にどう影響するのか。
そこを本日は詳しく解説していきたいと思います。
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と、言ったものの・・・
んー全塗装ってケースバイケースなんですよね。
一概に評価が下がるとも言い切れないし、かと言って上がるかと言われればそれもちょっと違う。
なので評価が「上がる」時と「下がる」時を分けて書きますので、全塗装の車で悩んでいる人がいたら当て嵌めてみて下さい。
横にあるマークはその影響の度合となります。
全塗装によって車の評価が上がるケース
・バリバリの改造車両に全塗装 ◎
・古いけど価値がある車に全塗装 ○
・不人気な色から人気の色に全塗装 △
全塗装によって車の評価が下がるケース
・新しい普通の車に全塗装をしてしまう ×
・塗装した色が変わった色、不人気な色 ×
・同色に塗り直し △
こんなところでしょうか。
これはたぶん説明が必要なので解説していきますが
まず全塗装は基本的には「マイナス評価」となります。
これはオートオークションルールにも定められていますし、実際に全塗装によってその車の評価が”極上車でも”変わります。
過去の記事でも何度も言っていることですが
中古車の価値とは需要で決まります。
では少し考えてみて貰いたいところですが
新車で買って3年経過の・・・そうですねプリウスにしましょう。
元々の色は黒だったとします。
これをなんかキズ目立つし嫌だな・・・気を遣うしこの際だからパールに全部塗り直しちゃうか!
車も綺麗になるし!!
こんな考えで全塗装したとします。
さて、この車の評価はどうなると思いますか?
はい、正解です。
答えは・・・気持ちマイナスといったところでしょう。
元色の黒もパールもどちらも人気がある。
なら純正の塗装の方が好まれるし評価も高い。
ということです。
気持ちマイナスにした理由は黒の時のキズが消えるから。
ただ消えても”純正塗装”じゃないからマイナスという判断です。
新車時の塗装と後から板金などをして塗った塗装。
どっちが良いと言われれば大半は前者を選びます。
後から塗れば隣接するパネルとの色の差が出る事もありますし、後々塗った塗装は劣化の進行も早いです(やった人の技術による)
要はムラが出やすいわけですね。
それに全塗装と言っても事故が元での塗装?なんて疑いまで出てきてしまいます(実際そういったケースも有る)
ちなみにこのプリウスが元々シルバーだった場合。
シルバーは無難色で塗装後のパールの方が人気が高いわけですから、全塗装とは言え、キズも消えて評価は気持ち上がります。
ただ純正のパールと比べると塗り直しのパールは評価を大きく落とします。
当然ですが、何かしらの理由があって純正のパールからシルバーなんかに全塗装したら目も当てられません。
純正パールから同じ塗料の配合でパールに(同色全塗装)でも評価はしっかり落ちます。
が、元色から別色に色替えするよりは、同色の全塗装の方が評価は高いです。
大丈夫ですか?
頭が混乱してはいませんか?(笑)
まとめるとこんな感じです。
純正人気色>>同色全塗装人気色>>他色全塗装人気色>>純正不人気色>>同色全塗装不人気色>>他色全塗装不人気色
中国語みたいになりましたが評価が高い順に並べればこのようになります。
まだ分かり辛いって?
ぺっ!!
分かってるわ!!!
ではこれを具体的な色で表してみます。
純正パール>>パール⇒パール>>シルバー⇒パール>>純正シルバー>>シルバー⇒シルバー>>パール⇒シルバー
どやっ!!
ちなみにベースの価値が100万くらいだった場合。
車種にもよりますが、純正パールとパールからシルバーに色替えした車両との差は大よそ30万前後ってところですかね。
そして全塗装にはお金が掛かります。
これも車種というか車の大きさにもよりますし、色ややる方の腕前によっても値段が違うので一概には言えませんが
例に出したプリウスであれば20~25万くらいが平均的な全塗装費用ってとこじゃないでしょうか。
これだけの費用を掛けて、さらに豪快に価値を落とす・・・
知らずにやってしまったら涙物ですね。
ちなみにこれが”一般的に普通の車”の場合です。
中には昔のアメ車(レストア車)や、改造を施したスポーツカーなど、特殊な車で例外はあります。
派手な色でも好まれる車ってことですね。
まぁそんな例外は見たら大体分かると思うので説明も不要だと思います。
派手にしたらカッコよくなる車は派手にしても需要があります。
中には黒白王道のVIPカーをオモシロカラーにしてしまう人もいますが・・・
やろうとしている人はあなたの感性が一般的な感性とズレていないことを祈ります(笑)
まぁ余程じゃない限り、普通は全塗装なんてやらないのが一番です。
結構お金掛かりますからね!!
あ、あと中古車屋には全塗装車両もちょいちょい売られています。
改造車両で塗りたてということをセールスポイントにしている会社もありますし
ちゃんと過去に全塗装してますよということをオープンにしている会社もありますが・・・
中にはそのことを言わない会社もあります。
中古車を購入される方。
全塗装に申告義務はありません。
なのでせめてボンネットくらいは買う前に開けて見ましょうね。
全塗装の場合、ボンネット内部のパネル類までは普通塗装しません。
よって外はパールなのに中はなぜかシルバーの塗装・・・
こんな内容ならその車は塗りたくっています。
分かり辛ければ運転席ドアを開けて、センターピラーについているゴムを取ってみて下さい。
全塗装車は大体そこで色が元色と塗った色とで2色綺麗に出てきます(マスキングするため)
中古車店は事故車でも無ければ申告義務はありませんので、全塗装について言わなくても問題無いのが現状です。
全塗装の受け止め方も人それぞれ。
綺麗になっているなら問題無いとか、逆にオシャレでかっこいいということであれば結構ですが
純正塗装に拘りたい、リセールを気にするという方はこういった部分も気にされるといいかもしれないですね!